こんにちは、コエバコ管理人の伊織です!
今回は仲良し3人組でガッツリ演じられる、約10分の長編ミステリー台本をお届けします。
リスナーさんと一緒に「誰が犯人!?」と考察しながら楽しめる、脱出ゲーム風の心理戦サスペンスです。
刻一刻と迫る制限時間の中での、緊迫感たっぷりの掛け合いは配信が盛り上がること間違いなし!
ぜひ熱い演技をぶつけ合ってくださいね。
作品情報
- 人数:3人(男女不問)
- 時間:約10分
- ジャンル:ミステリー・サスペンス
- あらすじ:見知らぬ密室で目を覚ました3人。壁のモニターには「10分以内に罪人を1名殺さなければ、全員毒ガスで死ぬ」という非情なメッセージが。過去の未解決事件を巡り、命を懸けたなすりつけ合いが始まる。
登場人物
- 【アサヒ】:冷静で論理的な性格。状況を客観的に整理しようとするが、他人への共感能力が低く、どこか冷酷な一面がある。
- 【バンリ】:感情的で直情型。焦りやすく、追い詰められると口が悪くなる。腕っぷしには自信があるが、頭脳労働は苦手。
- 【チカゲ】:一見おとなしく臆病な性格。常に二人の仲裁に入ろうとオドオドしているが、実は誰よりも冷静に状況を観察している。
本編
(SE:無機質なブザー音が部屋に響き渡る。ビーッ、ビーッ!)
【バンリ】
「う、うわっ! なんだ!? うるせえ!」
【チカゲ】
「ひっ……! ここ、どこ……? 私たち、どうして……」
【アサヒ】
「落ち着け、二人とも。……コンクリートの壁に、鉄の扉。窓はない。どうやら僕たちは、どこかの地下室か倉庫に閉じ込められたらしいな」
【バンリ】
「閉じ込められたって……冗談じゃねえぞ! おい、開けろ! 誰か居ねえのか!!」
(バンリ、鉄の扉をガンガンと叩く)
【チカゲ】
「だ、ダメだよバンリ! 鍵がかかってるみたい……。ねえアサヒ、私たちどうなっちゃうの?」
【アサヒ】
「僕に聞かれても困る。最後に覚えているのは、3人で飲んだ帰り道……路地裏で妙な甘い匂いがして、そこで意識が途切れた。つまり、誰かに拉致されたってことだ」
(SE:突然、壁のモニターの電源が入る「ブツッ」という音)
【バンリ】
「おい、壁のモニターが急についたぞ……。なんだこれ、文字が表示されてる」
【チカゲ】
「『ゲームを始めましょう。制限時間は10分。この中にいる一人の罪人を殺さなければ、部屋中に猛毒のガスが散布され、全員死ぬことになります』……えっ?」
【アサヒ】
「……『部屋の隅にあるナイフを使い、罪の清算を行ってください』か」
【バンリ】
「はあ!? ふざけんな! なんだよこのタチの悪いドッキリは! カメラ回ってんだろ! 出てこいよ!!」
(SE:カチッ……チクタク、チクタク……と大きな時計の秒針の音が部屋に響き始める)
【チカゲ】
「いやあああ! モニターの数字が減ってる! 9分59秒……9分58秒……カウントダウンだよぉ!」
【アサヒ】
「……ドッキリにしては手が込みすぎている。部屋の隅には、ご丁寧にサバイバルナイフまで用意されているぞ。どうやら、本気のようだな」
【バンリ】
「本気だぁ!? じゃあなんだ、俺たちの中に『罪人』がいて、そいつを殺さなきゃ俺たちが死ぬってのかよ!」
【アサヒ】
「そういうことになる。……問題は、その『罪人』が誰を指しているかだ」
【チカゲ】
「そんなのわかんないよ! 私たち、ただの大学のサークル仲間じゃない! 誰も悪いことなんてしてない……!」
【アサヒ】
「本当にそう言い切れるか? チカゲ」
【チカゲ】
「え……?」
【アサヒ】
「僕たち3人には、共通の『後ろめたい過去』があるだろう。……5年前の夏、サークルの合宿で起きた、あの事件だ」
【バンリ】
「……っ! お前、ヒカルの飛び降り事件のこと言ってんのか!?」
【アサヒ】
「ああ。警察は自殺として処理したが、不自然な点はいくつもあった。ヒカルが落ちた崖には、争ったような足跡があったんだからな。……あの日、ヒカルと最後に一緒にいたのは、バンリ、お前だ」
【バンリ】
「ち、違う! 俺は途中でヒカルと別れた! 崖に行ったのはあいつ一人だ!」
【アサヒ】
「本当にそうか? ヒカルはお前の彼女と浮気していた。動機としては十分だ」
【バンリ】
「ふざけんな! 俺が殺したって言いてえのか!!」
(バンリ、アサヒの胸ぐらを掴む)
【チカゲ】
「やめて二人とも! 喧嘩してる場合じゃないよ! ほら、時間が……もう残り7分切ってる!」
(SE:ピーッ、ピーッ、ピーッという短い警告音)
【バンリ】
「くそっ……! 離してやる。だがなアサヒ、俺を疑うならお前だって怪しいぜ! ヒカルはお前の就活のコネを横取りしようとしてた。お前、あいつのこと相当恨んでただろ!」
【アサヒ】
「僕は論理的に話をしているだけだ。僕にはアリバイがある。あの日、僕は宿舎でチカゲと一緒にいた。そうだろ、チカゲ?」
【チカゲ】
「えっ……あ、うん。そうだよ。アサヒはずっと私と一緒にリビングでテレビを見てた。だからアサヒは犯人じゃないよ」
【バンリ】
「ちっ……口裏合わせやがって! だったら犯人は俺しかいねえってことかよ!」
【アサヒ】
「そうなるな。バンリ、お前がヒカルを殺した『罪人』だ。……悪いが、僕とチカゲが生き残るために、お前には死んでもらう」
(アサヒ、部屋の隅からナイフを拾い上げる)
【バンリ】
「おいおい、本気かよアサヒ。そのナイフで俺を刺すってのか? お前みたいなもやしっ子に、俺がやられるわけねえだろ!」
【アサヒ】
「体力では勝てないが、こちらは二人だ。チカゲ、手伝ってくれ。こいつを押さえ込むんだ」
【チカゲ】
「む、無理だよ! 人を殺すなんて……私にはできない!」
【バンリ】
「ははっ! 見ろよアサヒ、チカゲは腰抜かしてやがる。それに……俺は絶対ヒカルを殺してねえ! 証拠だってある!」
【アサヒ】
「証拠? なんだそれは」
【バンリ】
「あの日、俺がヒカルと別れた後、ヒカルが崖のほうへ歩いていくのを見たんだ! その時、ヒカルの後ろをもう一人、誰かが歩いてた! 背格好からして……あれは絶対、チカゲだった!」
【チカゲ】
「……え?」
【アサヒ】
「どういうことだ。チカゲは僕と一緒に宿舎に……いや、待てよ。あの時、チカゲは『お腹が痛い』と言って、30分ほどトイレにこもっていたな。その間、リビングには僕一人だった」
【バンリ】
「そうだ! その30分の間に、チカゲは抜け出してヒカルを追いかけたんだ! なあチカゲ、ヒカルが落ちた時、あいつが『チカゲ、やめろ!』って叫んでたのを俺は聞いたんだぞ!」
(SE:残り3分の激しい警告音。ジリリリリ!)
【アサヒ】
「チカゲ……? まさか、お前が……?」
【チカゲ】
「ち、違う……私じゃない……! バンリの嘘だよ! バンリが私に罪をなすりつけようとしてるんだ!」
【バンリ】
「嘘じゃねえ! じゃあなんでヒカルはお前の名前を叫んだんだよ! 言ってみろ!」
【チカゲ】
「知らない! 私じゃない! アサヒ、信じて! 私はずっとトイレにいたの!」
【アサヒ】
「……いや、おかしい。バンリ」
【バンリ】
「なんだよ!」
【アサヒ】
「お前、今『ヒカルが落ちた時、あいつが叫んでたのを聞いた』と言ったな?」
【バンリ】
「あ、ああ、言ったぜ。それがどうした」
【アサヒ】
「ヒカルが落ちた崖は、宿舎から歩いて20分はかかる場所だ。お前は途中で別れて宿舎に戻っていたはずだろ? なぜ、落ちた瞬間のヒカルの声が聞こえたんだ?」
【バンリ】
「あっ……!」
【アサヒ】
「お前、本当は崖のそばにいたんだな。現場にいたから、ヒカルが落ちた音も、声も聞こえた。……違うか?」
【チカゲ】
「バンリ……やっぱり、あなたが……!」
【バンリ】
「……チッ。ああ、そうだよ! 俺がやったんだよ!」
(バンリ、態度を急変させ、悪びれる様子もなく笑い出す)
【バンリ】
「あいつ、俺の女に手を出したくせに、俺を見下して笑いやがったんだ! だからカッとなって突き飛ばした! そしたら勝手に落ちていったんだよ! 自業自得だろあんなクズ!」
【アサヒ】
「……やはりお前だったか。これで決まりだな。『罪人』はバンリだ」
【バンリ】
「だからなんだってんだよ! ナイフを持ってるからって調子に乗るなよ、アサヒ! 殺される前に、俺がお前らを殺してやるよ!!」
(バンリがアサヒに飛びかかろうとする。その時——)
(SE:残り1分を知らせるサイレン。ウーッ、ウーッ、と赤色灯が回るような演出)
【チカゲ】
「……あははっ」
【バンリ】
「あ?」
【チカゲ】
「あはははははっ! なぁんだ、やっぱりバンリが殺したんじゃない。やっと自白したね」
【アサヒ】
「チカゲ……? 何を笑っているんだ」
(チカゲの雰囲気がガラリと変わり、冷たく見下すような声になる)
【チカゲ】
「お疲れ様、二人とも。最高の余興だったよ。……ねえ、バンリ。あんた、ヒカルの本当の苗字、知ってる?」
【バンリ】
「はあ? ヒカルの苗字? そんなの『サトウ』だろ……」
【チカゲ】
「それは親が離婚した後の苗字。……元の苗字はね、『神崎(かんざき)』っていうの。私と同じ、神崎」
【アサヒ】
「……っ!? まさか、お前とヒカルは……!」
【チカゲ】
「そう。ヒカルは私の大事な、たった一人のお兄ちゃん。……あの事件の真相を暴くために、私はあんたたちのサークルに入ったの」
【バンリ】
「な、なんだと……!? じゃあ、この部屋も、拉致したのも……!」
【チカゲ】
「私に決まってるでしょ? アサヒもバンリも、お兄ちゃんを見殺しにして平気な顔で生きてるのが許せなかった。アサヒ、あんたも同罪だよ。バンリがやったって気づいてたくせに、自分の就活が有利になるからって警察に黙ってたでしょ?」
【アサヒ】
「……くそっ! つまり、最初から僕たちを殺すつもりで……!」
【チカゲ】
「ご名答。モニターのルールなんて嘘に決まってるじゃん。誰かが誰かを殺そうが、10分経てば必ず毒ガスが出る仕組みになってるの」
(SE:プシューッ……! と部屋の四隅からガスが噴出する音)
【バンリ】
「ガスが……! おい、嘘だろ!? 開けろチカゲ! お前も死ぬんだぞ!!」
【チカゲ】
「いいの。お兄ちゃんがいない世界なんて、生きててもしょうがないから。……さあ、二人とも。苦しんで、もがいて、お兄ちゃんと同じ絶望を味わいなよ!!」
【アサヒ】
「ゴホッ、ゴホッ! 狂ってる……っ! やめろ、チカゲ!!」
【バンリ】
「開けろおおお!! 助けてくれ!! ゲホッ、ガハッ……!」
(SE:激しいガスの噴出音と、咳き込む二人)
【チカゲ】
「あはははははっ! あはははははははっ!! お兄ちゃん……やっと、仇をとったよ……!! あははははははっ!!!」
(SE:咳き込む声と狂った笑い声が交差する中、ブツッという音と共に暗転)
(無音)
管理人ワンポイントアドバイス
ここまで読んでくれてありがとう!緊迫感たっぷりの台本、いかがでしたか?
この台本を演じる際のコツをアドバイスしますね。
アサヒ役の方へ
前半はとことん論理的で冷徹なキャラクターを作ってください。
感情的になるバンリとの対比が重要です。
しかし、最後の最後でチカゲの罠だと気づいた時の「焦り」や「恐怖」への落差(ギャップ)をしっかり見せると、物語にグッと引き込まれますよ。
バンリ役の方へ
感情の起伏が一番激しい役です。
最初は怯えや怒り、中盤は自分を正当化しようとする必死さ、そして罪を暴かれた後の「開き直った狂気」。
声のボリュームをダイナミックに変えて、チンピラ感や自己中心的な部分を前面に押し出して演じてみてください!
チカゲ役の方へ
この作品のキーパーソンです。
前半の「オドオドした気弱な子」の演技が完璧であるほど、後半の豹変がリスナーに刺さります。
豹変後は怒りよりも「狂気」や「冷たい復讐心」を意識して、どこか楽しそうに高笑いするとサイコパス感が出て最高です!
★ここがポイント!
作品全体を通して、「間(ま)」と「テンポ」が命です!
10分という制限時間の中で焦っている設定なので、セリフが食い気味になるくらいのテンポ感がリアルさを生みます。
また、ト書きにある「SE(効果音)」のタイミングを演者同士でしっかり共有して、「今、残り時間が減った!」というリアクションを声に乗せると、リスナーも一緒にハラハラしてくれますよ!
利用規約
- この台本は、YouTube、配信アプリ(Spoon/IRIAM等)、音声投稿サイト等で無料でご自由にお使いいただけます。
- 使用時のご連絡は不要ですが、概要欄などに「サイト名:コエバコ」と記載していただけると嬉しいです。
- 商用利用、改変もOKですが、自作発言はお控えください。
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