こんにちは、コエバコ管理人の伊織です。
4月に入り新しい環境や日々の業務に追われてお家に帰る頃にはもうクタクタ…
なんて方、多いのではないでしょうか?
今回はそんな「限界社会人」の皆様に贈る台本です。
しっかり者の男子高校生に身も心も甘やかされ、ダメ人間にされていく「逆撫で(バブみ)」のシチュエーション。
疲れた夜の配信や、癒やしボイスの演技練習にぜひ使ってみてくださいね!
作品情報
- 人数:2人(男女)
- 時間:約10分
- ジャンル:恋愛・ラブコメ(癒やし・おねショタ)
- あらすじ:金曜日の深夜、ブラック企業勤めのアキは部屋の前で力尽きていた。そこへ帰宅した隣人の男子高校生・ハル。呆れながらも手際よくアキを部屋に運び、ご飯を作り、髪まで乾かしてくれる彼に、アキはすっかり骨抜きにされていくが……。
登場人物
- 【アキ】:(女性)20代半ば。ブラック企業で働く限界社会人。外では気を張って頑張っているが、家ではポンコツ。慢性的な睡眠不足と栄養不足。ハルにすっかり胃袋を掴まれている。
- 【ハル】:(男性)高校2年生。アキの隣の部屋に住む。親が共働きで家事全般をこなすため、主婦力が高く手際が良い。生意気な口調だが根はとても優しく、アキのことが放っておけない。
本編
(SE:深夜のアパートの廊下。静寂の中、ヒールの足音が重く響く)
(SE:チャリン、と鍵が落ちる音。続いて、ズルズルと人がその場に座り込む音)
【アキ】
「……あー……もう、だめ……。鍵穴に……鍵が刺さらない……。腕が、上がんない……」
(SE:階段を上がってくる軽い足音)
【ハル】
「……あれ? アキさん? ちょっと、こんな廊下のど真ん中で何やってんの」
【アキ】
「……んぁ? ……あぁ……ハルくん……。おかえりぃ……。お姉さんねぇ、今、HPがマイナスなの……。もう、ここで寝る……」
【ハル】
「寝るな寝るな。風邪引くでしょ。たく……また金曜まで残業? 終電どころか、もう深夜2時じゃん」
【アキ】
「(へらへら笑って)うふふ……新年度のバカヤローって感じ。……あ、ハルくん、塾の帰り? えらいねぇ、高校生は……」
【ハル】
「俺はいいから。ほら、立つ。……って、うわ、軽っ! ちゃんとご飯食べてる!? ほら、腕貸して。鍵は俺が開けるから」
(SE:鍵を開ける音。ガチャリとドアが開き、二人で室内に入る。ドアが閉まる音)
(SE:カチッ、と部屋の電気がつく。靴を脱ぐ音)
【ハル】
「はいはい、そのままリビング直行ね。……うわ、部屋きったな。火曜日俺が片付けた時から、さらにひどくなってない?」
(SE:ドサッ、とソファにアキが倒れ込む音)
【アキ】
「……んん……ソファ、きもちいい……。もう一生ここから動かない……」
【ハル】
「ストップ。そのまま寝たら明日絶対首痛めるから。上着脱いで。あとストッキングも。俺、洗面所からメイク落としシート持ってくるから、とりあえず顔だけ拭いて」
(SE:ハルがパタパタと歩き回り、戻ってくる音。ペリッとシートを取り出す)
【アキ】
「(ふにゃふにゃの声で)……はぁい……。ハルくん、お母さんみたい……」
【ハル】
「誰がお母さんだ。……ほら、手貸して。俺が拭くから、目ぇつぶってて」
(SE:キュッ、キュッと優しく顔を拭く音)
【ハル】
「……ほんと、ボロボロじゃん。目の下、クマすごいよ。今日の夜ご飯は?」
【アキ】
「……コンビニの、ゼリー飲料……10秒でチャージするやつ……」
【ハル】
「それご飯って言わないから。……はぁ。ちょっと待ってて。冷蔵庫、何か残ってる?」
(SE:ハルがキッチンへ向かい、冷蔵庫を開ける音)
【アキ】
「……んーん……。しわしわのネギと……いつ買ったか分からない卵が……」
【ハル】
「賞味期限ギリギリだな。冷凍うどんはあるね。……よし、ちょっと胃に優しいもの作るから。そのままおとなしくしててよ」
(SE:水道の水を出す音。まな板の上でネギをトントントンと切るリズミカルな音。コンロの火をつけるカチッ、ボォーという音)
【アキ】
「(うっとりと)……ハルくんがキッチンに立つ音、好き……。トントントンって……すごい安心する……」
【ハル】
「(照れ隠しで)うるさいな。寝てていいよ。できたら起こすから」
(SE:出汁がグツグツと煮える音。卵をシャカシャカと溶き、鍋に流し込む音。ふわっと湯気が立つような間)
【ハル】
「はい、できた。特製たまご綴じうどん。起きれる?」
(SE:コトリ、とテーブルにどんぶりを置く音)
【アキ】
「……ん……。わぁ……いい匂い……。お出汁の匂いがするぅ……」
【ハル】
「ネギと卵しか無かったから、少し生姜効かせといた。体あったまるから。ほら、お箸」
【アキ】
「……いただきます……。(ズルズルとすする音)……んんっ……! おいしい……! しみる……全身の細胞に沁み渡る……!」
【ハル】
「(嬉しそうに)ふっ、大げさ。熱いからゆっくり食べなよ」
【アキ】
「(食べながら)だってぇ……今週、まともな温かいご飯、これが初めてだもん……。ハルくん、天才だよ……神様だよ……天使だねぇ……」
【ハル】
「はいはい。天使でもなんでもいいから、こぼさないでよ。……あーあ、口の横に汁ついてる」
(SE:布の擦れる音。ハルがティッシュでアキの口元を拭う)
【アキ】
「……えへへ、ごめんねぇ。もう、ハルくんがいないと生きていけない体になっちゃったかも」
【ハル】
「……自覚あるなら、少しは生活習慣見直してよね。俺が受験生になったら、毎日は世話焼きに来れないんだからさ」
(SE:アキがうどんを完食し、どんぶりをコトリと置く音)
【アキ】
「……ごちそうさまでした。はぁ……生き返ったぁ……」
【ハル】
「お粗末さま。……で、次はどうする? お風呂、入れる?」
【アキ】
「……ムリ。体力ゲージ、ご飯食べるので使い切った。今日はこのまま、朝シャンにする……」
【ハル】
「汚いなぁもう……。わかった、じゃあせめて着替えな。俺、食器洗っちゃうから。その間にパジャマ着てよ」
(SE:ハルが食器を下げる。水道の水の音と、スポンジで洗う音。キュッキュッという食器の音)
(SE:アキがもそもそと着替える衣擦れの音)
【ハル】
「……着替えた?」
【アキ】
「……ん、着替えたよぉ……。モコモコのやつ……」
【ハル】
「よし。じゃあこっち来て。床に座って」
(SE:ハルがドライヤーをコンセントに挿す音)
【アキ】
「……え? なに?」
【ハル】
「いいから。……ほら、背中向けて。髪、結びっぱなしで跡ついてるし、汗もかいてるでしょ。ちょっと乾かし直して、ブラッシングしてあげるから」
【アキ】
「……ええ……そこまでしてくれるの? 申し訳ないよぉ……」
【ハル】
「俺がやりたいだけだから気にしないで。ほら、じっとしてて」
(SE:ドライヤーのスイッチが入る。ブォーッという心地よい低音。手で髪をすくう衣擦れのような音が混じる)
【アキ】
「……ん……。ハルくんの手……あったかくて、きもちいい……」
【ハル】
「(少し声を張って)仕事、どうだったの。今週もあのパワハラ上司に怒られた?」
【アキ】
「(目を閉じてリラックスした声で)……うん……。私が悪くないのに、連帯責任だーって……。おまけに新人ちゃんのミスまで被らされて……もう、理不尽のフルコースだよぉ……」
【ハル】
「そっか。大変だったね。アキさんは悪くないよ。よく頑張ったね」
(SE:ドライヤーの音が続く。ハルの手が優しく頭皮をマッサージする)
【アキ】
「……んふふ……ハルくんにヨシヨシされると、なんか全部どうでもよくなってくる……。ねぇ、もうちょっと、頭撫でて……」
【ハル】
「……しょうがないなぁ。今日だけ特別だからね」
(SE:ドライヤーの音が止まる。カチッというスイッチの音)
(SE:ブラシで髪をゆっくりと梳かす音。サラッ、サラッという音)
【アキ】
「……あーあ。私、こんな年下の男の子に甘やかされて、ダメな大人だなぁ……。でも、ハルくん、ほんとにいいお嫁さんになれるよ。女子力高すぎ」
【ハル】
「……俺は男なんだけど」
【アキ】
「あはは、ごめんごめん。……でもさ、ほんと、ハルくんが大人になったら、私のお嫁さんになってほしいな〜。毎日このご飯食べて、髪乾かしてもらって……絶対幸せじゃん」
(SE:ブラッシングの音がピタッと止まる。数秒の沈黙)
【アキ】
「……あれ? ハルくん? どうし……」
(SE:衣擦れの音。ハルがアキの背後から肩に手を置き、耳元に顔を近づける)
【ハル】
「(低く、少しハスキーな男の声で)……本気にするよ?」
【アキ】
「……えっ?」
【ハル】
「(耳元で)俺、もう子どもじゃないから。冗談でも、そういうこと言うと……勘違いして、アキさんのこと、閉じ込めたくなる」
【アキ】
「(息を呑んで)……ハル、くん……?」
(SE:数秒の緊迫した間。心臓の音が聞こえそうな静寂)
【ハル】
「(パッと離れて、いつもの明るいトーンに戻る)……なーんてね! 冗談! アキさんみたいなポンコツお姉さん、俺はお断りですー!」
【アキ】
「(ホッとしたような、少し戸惑ったような)……も、もう! びっくりしたぁ……。変な冗談言わないでよぉ……心臓止まるかと思った……」
【ハル】
「あはは、引っかかった。ほら、髪サラサラになったよ。もう寝る時間! ベッド行って!」
(SE:ハルがアキの背中を押して歩かせる音)
【アキ】
「わ、わかったよぉ……。押さないでぇ……」
(SE:ベッドに潜り込む音。バサッと布団をかける音)
【ハル】
「ちゃんと布団かぶって。明日は土曜だから、お昼まで寝てていいよ。昼過ぎに、またご飯作りに来てあげるから」
【アキ】
「……うん……ありがとう、ハルくん……。おやすみぃ……」
【ハル】
「おやすみ、アキさん」
(SE:カチッ、と部屋の明かりを消す音。静寂)
(SE:数分後。アキの規則正しい寝息が聞こえ始める)
【ハル】
「(小声で)……寝たか」
(SE:ハルがベッドのそばにしゃがみ込む衣擦れの音)
【ハル】
「(寝顔を見つめながら、ひたすら優しく、そして強い独占欲を滲ませて)……ほんと、俺がいないと何もできないんだから。……ずっとそのままでいてよ。誰にも渡したくない。……絶対に、俺のものにするんだからね」
(SE:静かに立ち上がり、部屋を出て行く足音。ドアがゆっくりと閉まる音)
管理人のワンポイントアドバイス
この台本を演じる際のコツをアドバイスします。
アキ(ポンコツお姉さん)役の方へ
冒頭は「社会の荒波に揉まれてHPゼロ」の限界感を全身で表現してください。
声のトーンは低め、ため息まじりで。
そこからハルの手料理とドライヤーによって、徐々に声のテンションが解け、ふにゃふにゃに甘えきった「バブみ」のある声に変化させていくのがポイントです。
ハルのギャップにドキッとするシーンでは、息を呑むリアクションをリアルに入れてみましょう!
ハル(世話焼き男子高校生)役の方へ
基本のトーンは「生意気だけど、呆れの中に100%の優しさがある」こと。
手際よく世話を焼きながらも、お姉さんが可愛くて仕方ないという感情をベースに持ってください。
そして最大のポイントは後半!「…本気にするよ?」のセリフでは、マイク(距離感)を意識して急に大人の男の低い声・息遣いに切り替えてください。
ここのギャップでリスナーさんを撃ち抜きましょう。
★ここがポイント!
この作品の肝は「ASMR的な生活音と間の取り方」です!
料理を作る音、食べる音、ドライヤーの音。ト書きにあるSEのタイミングで、しっかりと「間」を取ることで、2人の日常の空気感や、アキが癒やされていく過程がリスナーに伝わります。
セリフを急いで読まず、生活のテンポを楽しみながら演じてみてくださいね!
利用規約
- この台本は、YouTube、配信アプリ(Spoon/IRIAM等)、音声投稿サイト等で無料でご自由にお使いいただけます。
- 使用時のご連絡は不要ですが、概要欄などに「サイト名:コエバコ」と記載していただけると嬉しいです。
- 商用利用、改変もOKですが、自作発言はお控えください。
他にも恋愛・ラブコメ系の台本をお探しの方はぜひこちらもチェックしてみてください!




コメント